ブヘラの店は、チューリッヒのバンホーフ通り東側にある”それぞれが独立した建物群”のうちの一つである。外壁に用いられた、天然の明るい石が放つ独特な風格は、そのエリアの個性と連続する上で重要である。既存を保つ(改修)ことは、ブヘラの中心的理念である、永続性や永遠性、革新や成熟について疑問を投げかける。私たちは、ファサードの平たいレリーフとして、ボリュームとして、構造として、そして同時に将来のために、大理石を用いた。
現在、時計が象徴するように、最も重要な贅沢さは時間の中に佇む。時間は、成熟に至るうえでの、集中や達成、満足と密接に関わる。物質性は、時計作りから建築にシフトしていく過程で、技術や構造として現れる。物質性は、贅沢さを生み出し、文化と統合させる。マッジア渓谷原産の大理石は、ジュエリー部品のように、精巧に作られ、そして再定義されている。古代からの金属である銅は、基壇としての気高さを放つ。これは、サンクト・ガレンの鋳造職人による正確な仕事のみによらず、その繊細な表面が、白く水晶のような石と共鳴することによる。
日光は、都市のコンテクストとしての「狭小さ」によって、より意味を増す。そのファサードは、日時計のように、日や季節の移り変わりを映し出す。その大理石のレリーフは、陰翳礼讃のごとく、時には平たく柔らかく、また時には、鋭く統制された印象を与える。Architecture is the masterly, correct and magnificent interplay of surfaces brought together in light (after LC).
Bucherer flagship store
Bahnhofstrasse 50, Zurich
Bucherer Immobilien AG
Conversion
2015 - 2019
office haratori with office winhov, Amsterdam
BlessHess, civil engineers, Lucerne
Photography: Georg Aerni, Zurich
Projektnummer
052
Geschäftshaus Bucherer, Zürich